加齢と歯周病
加齢により歯ぐきの免疫力や歯ぐきの細胞、
歯ぐきに栄養を送る血管が老化します。
それにともない歯ぐきの抵抗力が弱まる
ため、歯周病になりやすくなると考えられ
ます。
歯周病は、歯ぐきの溝に棲息する歯周病菌に
よって起こる病気です。細菌感染により
歯ぐきに炎症が生じ、炎症が進むにつれて、
歯ぐきの組織や歯を支えている骨が壊されて
いきます。
歯ぐきの組織がどのくらい破壊されている
かは、歯と歯ぐきのあいだに「プローブ」
という長細い器具を入れて、溝の深さを測る
ことでわかります。一般に、この深さが
4ミリ以上になると「歯周ポケット」と
呼ばれ、歯周病であると診断されます。
年を取ると歯周病に人が多くなるのは、長年
の生活習慣(喫煙など)の蓄積や全身の病気
(糖尿病など)の影響に加えて次の3つの
変化が関係すると考えられています。
①歯ぐきの免疫力の低下
全身の免疫を担当する細胞のうち、加齢の
影響をもっとも受けやすいのは、リンパ球
のひとつであるT細胞です。
T細胞は胸腺で育つのですが、胸腺は加齢
とともに小さくなるため、血液中に新しく
供給されるT細胞の数が減少し、増殖する
能力も低下します。
②歯ぐき細胞の老化
老化した細胞は若い細胞に比べて、歯周病
菌がもつ毒素の刺激を受けたときに、
歯ぐきの組織を破壊する炎症性物質を多く
産生することが報告されています。
また、歯ぐきを再生する細胞の活性も低下
することから、歯周病の治療を受けたあと
も歯ぐきの組織の再生が起こりにくく、起
こったとしても若い時より時間がかかると
考えられます。
③歯ぐきの血管の変化
動脈硬化という病気があるように、動脈は
加齢とともに血管壁が厚くなり、その結果
血液の通り道が細くなって血行が悪くなり
ます。血管の変化は、歯ぐきの組織に血流
を送っている下あごの動脈でもみられ
ます。この動脈の血行が悪くなることで、
歯ぐきの組織に栄養や免疫細胞が充分に運
ばれず、歯ぐきの自然に治る力や感染への
抵抗力が弱くなる可能性があります。
歯ぐきを加齢から守るために、歯科医院を
定期的に受診して、歯ぐきの状態のチェック
やお口の清掃を受けることをおススメします
東根市神町 えちごやタウン歯科
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