高濃度フッ素
日本では2017年より歯磨き剤に配合できる
フッ素濃度の上限が1000㏙から1500㏙に
なりました。
フッ素はむし歯予防に欠かせない成分で、
しかも毎日使う歯磨き剤にどれだけ含まれて
いるかは、予防効果に直結します。
フッ素の3つのはたらき
①再石灰化を促す
お口の中では、飲食のたびに、細菌が
つくる酸や飲食物に含まれる酸により
歯の成分が唾液中に溶け出す「脱灰」
と、溶け出した成分が歯に戻っていく
「再石灰化」が繰り返されています。
脱灰のスピードが再石灰化のスピード
を上回る期間が続くとむし歯になって
いくのですが、フッ素には再石灰化の
スピードを加速させるはたらきが
あります。
初期むし歯の段階なら、フッ素による
再石灰化の促進で改善されることが
わかっています。
②むし歯菌の活動を抑える
歯みがきで取り切れなかったプラーク
の中にフッ素の粒子が入り込み、細菌
の活動を阻害します。むし歯菌が糖から
酸をつくる力を抑えます。
③歯を硬くする
再石灰化の際に唾液中にフッ素が存在
すると、歯を構成する結晶が硬くなり、
酸に溶けにくい性質になっていきます。
結晶が十分に硬くなるには、使い続けて
数ヶ月~数年かかります。