口呼吸
患者さんに「鼻呼吸してますか?」と質問
すると、ほとんどの方が「もちろん鼻呼吸
しています」と答えます。でも実際のところ
はどうなのでしょうか?
口呼吸していると、特徴的な歯の着色や歯石
の付きかたが見られることがあります。
このほかにも、歯ぐきの腫れなどでも鼻呼吸
か口呼吸かを見分けることができます。
日本人の8割は、自分では気づかずに口呼吸
していると言われています。
口呼吸すると、身体にいろいろな弊害が起こ
ります。たとえば口腔内では、唾液が乾燥し
て口が乾き、むし歯や歯周病が進行しやすく
なります。唾液には消化を助けたり、消毒効
果などのほかに、発がん物質を抑えるという
大事な役割もあります。唇が荒れたり、口内
炎ができやすくなるのも口呼吸の特徴です。
また、口呼吸は鼻呼吸に比べ、吸い込む空気
が10%以上も少なくなり、身体に入る酸素が
減ります。そのため、血圧が上がったり、不
整脈が出たり、血糖値を上げてしまうことも
あります。しかも昼間に比べて寝ている時は
吸い込める空気が減るので、就寝中に口呼吸
をすると身体に入る酸素がさらに減ってしま
います。これが夜のトイレ回数の増加や睡眠
の質の低下、頭痛、肩こりなどの原因にもな
ります。
さらに口呼吸が続くと、喉の奥のリンパ組織
が乾燥して、アレルギーや皮膚の病気を起こ
しやすくなります。マウステーピングで口呼
吸を予防すると、花粉症や鼻炎、アトピー性
皮膚炎が改善するのは、このリンパ組織の乾
燥が改善するためです。
起きているときに正しい鼻呼吸をするために
は、舌の位置が大切です。お口を閉じ唾を
ごっくんと飲み込むと、最後に舌が上あごに
付きますね。ここが正しい舌の位置です。
ぜひ普段から意識してみましょう。
東根市神町 えちごやタウン歯科