妊婦さんの歯科受診
妊婦の方から「歯の治療、できますか?」と
聞かれることがありますが、「大丈夫です」
とお答えします。
母子健康手帳には、「むし歯や歯周病などの
病気は妊娠中に悪くなりやすいものです。歯
周病は早産等の原因となることがあるので注
意し、歯科医師に相談しましょう」と書かれ
ています。
歯周病は、早産や低体重児出産のリスクを高
めるとされています。日本人の8割、25~
35歳のかたではおよそ6割が歯周病だといわ
れます。進行するまで気づきにくく、歯科健
診ではじめて指摘される方も少なくありませ
ん。
予防にはお口のケアの基本であるていねいな
歯みがきに加えて、歯科医院での専門的なク
リーニングがとても効果的です。
妊娠するとお口の中に変化が見られます。
これは女性ホルモンの分泌増加によるもの
で、歯ぐきからの出血しやすくなる、お口の
中がネバネバする、口臭が気になるなどがよ
く聞かれます。つわりで歯みがきがしにくか
ったり、間食が増えたり、酸味のあるものを
食べたくなるせいで、むし歯にもなりやすく
なります。
歯科治療が必要になった際に心配になるの
が、レントゲン撮影や麻酔、処方される薬剤
だと思います。
レントゲンは防護服を着て撮影すれば、その
放射線量は、年間の自然被ばく量の100分の
1以下といわれています。最近のデジタルレ
ントゲンでは、さらに放射線量が抑えられて
いるので、必要以上に心配することはありま
せん。
歯科で使われる麻酔については、局所麻酔な
らおなかの赤ちゃんへの危険性はほとんどな
いことが報告されています。痛みはストレス
となりますので、麻酔が必要な治療なら、相
談して納得されたうえで麻酔をしていきまし
ょう。薬剤についても、妊娠中や授乳中にも
服薬が可能なものを処方いたします。
ぜひ定期健診を受けて、健康な歯とお口、健
やかな気持ちで出産を迎えてください。
ママやパパのお口の健康は、生まれてくる赤
ちゃんのむし歯予防にもつながるはずです。
東根市神町 えちごやタウン歯科