お知らせ
news

　
　むし歯で歯の大部分を失ってしまった場合、
　被せ物（クラウン）を入れます。被せ物を入
　れるほどではないけれど、広い部分を失った
　場合は、大きめの詰め物（インレー）を入れ
　ることがあります。
　銀歯はそのまま歯にくっついているのではな
　く、セメントでくっついています。土台の歯
　の表面や、詰め物や被せ物の裏面に塗られた
　セメントにより、ガッチリ固定されてます。
　このセメントは十分な強度があるものの、
　それでも長期間使っていくうちに劣化したり
　壊れたりします。
　詰め物や被せ物にかかる噛む力を１日に何千
　回と受け止めるわけですから、これは仕方な
　いことです。
　片側の詰め物が外れた時、反対側でばかり噛
　むようになると、嚙み合わせが変わります。
　その結果どうなるかというと、反対側にかか
　る嚙む力が増して、セメントが劣化したり壊
　れやすくなって、やがては詰め物や被せ物が
　外れてしまうのです。
　咀嚼は縦方向だけでなく横にすりつぶす動き
　もしますから、噛み合わせの変化は横方向に
　かかる力も変えます。それも詰め物や被せ物
　が外れやすくなる理由です。被せ物が外れた　
　ら、「何とか噛めるからいいや」ではなく、
　速やかに歯科を受診しましょう。
　
　片側噛みのほかに、被せ物が外れる原因とし
　て、歯との段差から再発する「二次むし歯」
　があります。そうした段差は可能な限り生じ
　ないように治療しているのですが、ミクロ単
　位でまったくゼロにするというのは、いまの
　技術では不可能です。
　段差にプラークが溜まると、なかにむし歯が
　広がってセメントが劣化するのみならず、被
　せ物の土台となっている歯も当然ダメになっ
　てしまいます。写真②はその例で、詰め物を
　外したところ、その内側にむし歯ができてい
　ました。こうしたむし歯の再発を防ぐには、
　詰め物や被せ物のある歯は、よりいっそう、
　しっかりとケアしていかなくてはなりま　
　せん。　
　なお、現在は銀歯を入れる代わりに、「コン
　ポジットレジン」という歯科用プラスチック
　を詰める手法が普及しています。コンポジッ
　トレジンはしっかり接着されているなら、
　セメントで接着する詰め物のようにポロリと
　外れはしません。非常に優れた歯科材料です

　東根市神町　　えちごやタウン歯科